2001年11月21日 中日新聞 西濃版抜粋

住民からの生活情報を発信

ネット活用で街づくり 

大垣市のボランティア有志が情報発信

 大垣市情報工房の情報ボランティアの有志が、インターネットを活用した住民発の新しいまちづくりを進めようとしている。介護や医療、教育、ボランティア、催しなど、これまでにない幅広い分野の情報を一つにまとめてネット上で提供し、将来は商店街の空き店舗にネットで結ばれた人々が交流する場をつくって街の活性につなげようとする試み。会員は六十歳前後が中心で「地元の生活情報にこだわった支援ネットで、まちづくり勝手支援といったところです」と張り切っている。

 活動をしているのは大垣市や愛知県の三十七−六十歳の男性六人で、今年八月、活動のためのグループ「oogaki・net」を結成した。六人のうち、四人は五十代後半から六十歳。会員の河瀬将司さん(59)=大垣市=は「今は情報があふれているのにどれも孤立し、つながっていない。市民活動に活力を与えるためには、街中に眠っているさまざまな分野の人、物、心の情報を一つにする必要があると思った」と試みの動機を語る。

 グループが運営するホームページには「ふれあい」「しえん」「けんこう」「こころ」の四つの“駅”がある。それぞれ、さらに自治会や商店街、病院、行政サービス、ボランティアなどと細分化しており、ここを見るだけで大垣市内の各種情報が分かるようにする。情報はいずれも会員が地道に商店街や官公庁へ足を運んで編集。「広告とは違うので、生活者の目から見た情報ばかり」と会員たちは胸を張る。

 そして「ゆくゆくはパソコンだけではできない市民交流の場を、空き店舗の中につくることを提案する」と夢をふくらませる。「例えば、介護や教育の相談窓口、絵画や工作など趣味の教室の開設。ネット上の仮想コミュニティーから現実の人間同士の交流へつなげたい」「デジタルとアナログを組み合わせたこのまちづくりはほかにはないはず。見る人が共感を持ち、常に新鮮な情報を集めたい」と会員たちは話している。

 ホームページ一部はすでに出来上がっており、三年後をめどに完成を目指す。

アドレスはhttp://www.oogaki.net

 以上。

 あいさつ表紙にBACK